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シンジーテックの電鋳技術
一見何の変哲もない金属のパイプ。これがシンジーテックの電鋳技術から生まれた”三層電鋳ベルト”です。この「金属パイプの何がすごいのか?」をご説明するために「電鋳技術」についても簡単に触れてみたいと思います。
シンジーテックの電鋳技術
電鋳は(電気)めっきと技術的に同じものです。めっきとは、材料となる金属を電気分解し、母材となる製品の保護や装飾のためにその金属を薄く付着させていく技術です。電鋳とめっきの違いはその目的にあります。電鋳もめっきと同じように、母材となる金型に特定の厚さになるまで金属を付けていきますが、一定の厚さになったところで金属層を金型から剥がしてしまいます。そして、剥がされた金属層そのものが製品となります。
電鋳技術によって得られた金属は、元の原料となった金属と結晶構造が違っています。実は、この結晶構造の違いが強度の違いとなり、電鋳によって得られた金属は、薄くても、細くても、元の金属よりもずっと強いのです。例えば、髪の毛の太さ(直径70μm程度)にした時に、どのくらいまでの重さに耐えられるかをニッケルで比べてみると…
電鋳ニッケルでは上記のように驚異的に機械強度が高まります。例えば、髪の毛一本程度の太さで成人女性を持ち上げることも可能です。シンジーテックではこの電鋳技術を駆使し、複合機やプリンター用の定着ベルトを製造しています。
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