トレーサビリティの基本的要件は、製品の管理単位を明確にした識別により、個々の製品の行方をトラッキング(追跡)できること、そして、記録をさかのぼってのトレースバック(遡及)できることですが、当社でも自社配合による源流設計からの工程を管理し、たとえ不適合流出時にも迅速な原因究明ができる品質及び安全管理体制構築に努力して参りました。それは、特に環境変動による特性バラツキの大きい電子写真方式の分野において高い信頼と評価を頂いてきました。
ここ数年における急激な経済環境の変化に対応するため、当社でも海外での生産体制を推進しておりますが、その条件として「世界中のどこで造っても日本と同じ品質」であることが求められます。当社では、海外に生産シフトをしていく過程で、お客様にご迷惑をお掛けした反省から、日本と同様の品質を保証する『日本品質管理室』を各海外現法に設置しました。今後も全社一丸となって品質管理体制の強化を図って参ります。
自社設計によるトレーサビリティー強化としては、CAD等の図面データや製造仕様書等、設計・開発に関わる情報の一元化や、設計変更履歴も管理・確認できる体制を更に推進して参ります。また、購買部門と連携することで更なる生産工程の効率化や短縮化を図ることで、これからもお客様の求める”ベストソリューションの創造”を実現する努力を続けて参りたいと思います。